一人親方として独立すると、毎年やってくるのが確定申告です。「何から手をつければいいのか分からない」「毎年なんとなくバタバタで終わる」という方も多いのではないでしょうか。この記事では、一人親方の確定申告の流れ・必要書類・経費の考え方を、できるだけ専門用語を使わずに整理します。
そもそも一人親方に確定申告は必要?
原則として、事業で得た所得(売上から経費を引いた利益)が一定額を超える一人親方は、確定申告が必要です。元請けから報酬を受け取る働き方でも、それは「給与」ではなく「事業所得」にあたるため、会社員のように年末調整で完結せず、自分で申告して所得税を精算する必要があります。
報酬から源泉徴収されている場合でも、確定申告をすることで払い過ぎた税金が戻ってくる(還付)ことがあります。「申告したほうが得になる」ケースも少なくないので、面倒でも向き合っておきたいところです。
青色申告と白色申告、どっちがいい?
確定申告には大きく「白色申告」と「青色申告」の2種類があります。
白色申告は、簡易な記帳でよく手間が少ない反面、特別な控除はありません。青色申告は、事前に「開業届」と「青色申告承認申請書」を税務署へ出し、複式簿記での記帳が必要になりますが、最大65万円の青色申告特別控除(e-Taxでの提出など一定の要件あり)をはじめとした節税メリットが大きいのが特長です。
「帳簿づけが少しでも増えるのは避けたい」なら白色、「手間が増えても節税したい」なら青色、というのが大まかな目安です。ただし要件や金額は改正されることがあるため、選ぶ前に最新情報を確認しましょう。白色・青色の違いを詳しく比較したい方は白色申告と青色申告、一人親方はどっちがいい?もあわせてご覧ください。
確定申告の大まかな流れ(4ステップ)
- 1年分の売上と経費を集計する(ここが実は一番大変)
- 必要書類をそろえる(帳簿・領収書・各種控除の証明書など)
- 申告書を作成する(e-Tax、または手書き)
- 期限までに提出・納税する(原則として翌年の2月16日〜3月15日)
必要な書類
- 売上・経費が分かる帳簿、請求書・領収書
- 青色申告なら「青色申告決算書」、白色申告なら「収支内訳書」
- 国民健康保険・国民年金・生命保険料などの控除証明書
- マイナンバーが分かるもの、本人確認書類
経費として何を計上できるかは判断に迷いやすいポイントです。建設業の一人親方がよく経費にできるものは、一人親方が経費にできるもの一覧で詳しくまとめています。
一番つまずくのは「日々の集計」
確定申告そのものより、1年分の売上と原価をかき集めて集計する作業でつまずく方がほとんどです。レシートが財布や車の中に散らばっていたり、どの工事でいくら使ったか思い出せなかったり——年に一度まとめてやろうとすると、どうしても大変になります。
逆に言えば、普段から工事ごとに売上と経費を記録しておけば、申告期に慌てることはなくなります。月々の収支が見えていれば、納税額の見通しも立てやすくなります。何をどう記録すべきかは一人親方の帳簿づけ、何を記録すればいい?で詳しくまとめています。
「専用ソフトは高いし操作も難しそう」という方には、Excelだけで動くシンプル工事台帳 ライト版のような収支管理ツールがおすすめです。マクロを使わず、工事ごとの収支を入力していくだけで、確定申告に使える月次・年次のサマリーが自動で集計されます。買い切りなので、月額費用もかかりません。
まとめ
一人親方の確定申告は、(1)集計 →(2)書類準備 →(3)作成 →(4)提出、という流れです。最大の山場である「集計」は、日々の記録を習慣にしておくことで一気にラクになります。まずは工事ごとに売上と経費を記録するところから始めてみてください。
本記事は一般的な情報をまとめたものです。税制や控除の要件・金額は改正される場合があります。個別の判断や最新の取り扱いについては、税理士や最寄りの税務署にご確認ください。
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